童話か、それとも現実か。「夜鷹の夢」


「夜鷹の夢」は、Do As Infinityの楽曲です。

アルバム「Need your LOVE」に収録されています。

夜鷹と聞いて私が真っ先に思い浮かべたのは、有名な宮沢賢治の童話。

みにくい容姿で生まれ、最後は燃え尽きて星になった、切ない鳥のお話だったような……もう、うろ覚えですが。

その童話と関係があるのかは不明ですが、なんとなく気になるタイトルです。

静かで美しいイントロから、だんだんとサビへ向けて高まる音楽と、歌声。

切々と叫ぶような、伴さんの美しい歌声が耳に残ります。

内容は、夜ごと敵の町へ爆撃へいく、青年兵の物語です。

「夜の闇にまぎれ 僕ら低空で飛び続けた」

「名も読めない町」

「今夜も 正義を御旗に」

ドキリとする、フレーズの数々。静かなだけに、狂気を感じます。

「何も見ない 何も 何も 何も」

何も考えないようにして、淡々と残酷な作業をこなす毎日。

そこに正義があるのか、自分のしていることが何を招くのか、あえて考えないようにして。

これはどこかで現実に起きていることを、描いているのか。

それとも、物語の中の出来事なのか。

分からないまま、曲の中に引き込まれていきます。

「朝日より早く まぶしい光が」

「突然 ガラスを砕いて」

ああ、撃墜されてしまったんだな……と思われる、終盤のこの歌詞。

メロディと伴さんの歌声が高まり、切々と叫ぶようなサビが刺さります。

「夢を見てた 長い夢を 長い夢を」

このフレーズで終わる、空しさと切なさを感じる楽曲。

現実か物語か分からないまま、何度も聴いてしまいます。