ケルティック・ウーマンでも活躍をしていたヘイリー・ウェステンラの2008年発表のアルバムです。
アルバム・タイトルにある通り、ヘイリーがボータス・トラックも含めると12曲の日本の歌をカヴァーしています。
1曲目の「アメイジング・グレイス」では白血病でお亡くなりになられた本田美奈子さんとのヴァーチャルなデュエットも聴くことができます。
この試みは米国のナタリー・コールの「Unforgettable」と共通するものがあり心の奥に心地良い痛みが広がるような何かを感じ取ることができ、この曲をアルバムの冒頭に置くことにより聴く者を彼女の世界観へなんの抵抗もなく引き込んでくれます。
(本田美奈子さんのヴォーカリストとしての実力も知ることができます。)
アルバムの中での一番のお気に入りは9曲目の「卒業写真」から次の「時代」へとつながる自然な流れです。
日本のフォーク・ソングの代表的な2曲をヘイリーなりに解釈した様子が見受けられ、彼女の優しさがとても理解できます。
全曲を通してヘイリーの歌声に合ったアレンジも素晴らしく、オリジナルの良さを残しつつもヘイリーのフレイヴァーをミックスし、耳にとても優しいアルバムに仕上がっています。
また、ヘイリーの歌う日本語にも違和感を抱くことも全くありません。
このアルバムを通して日本のポップスの良さを感じ取っていただけることもできるはずです。
もうすぐこのアルバムを購入してから10年となりますが本当に色褪せない上質のポップスを聴かせてくれる最高の一枚です。
私はこのアルバムを聴きながらドライヴをするのが本当に大好きです。